後継者がいない!? 中小企業の経営者が抱える『2025年問題』

国内企業の9割以上を占め、日本経済を支える中小企業。

しかし、多くの中小企業経営者の平均年齢は上がる一方で、
経営者交代がスムーズに行えていないのが現状です。

この深刻な事業承継問題を放置することは、今後、国内の生産性低下を招くのではないかと懸念されており、緊急の対策が求められています。

日本経済を揺るがしかねない事業承継問題

2017年10月経済産業省発表『中小企業・小規模事業者の生産性向上について』によれば、

2025年までに70歳以上となる中小企業・小規模事業者の経営者は全国で245万人、
このうち約半数にあたる127万人の後継者が未定です。

このままだと、多くの中小企業が廃業を余儀なくされることになり、
今後10年間、累計で約650万人の雇用が失われ、約22兆円の国内総生産(GDP)の損失が予想されています。

こうした状況に対して、政府は中小企業の事業承継を促進するために、
2017~2021年度までの5年間に、税制改正や補助事業などを通じて支援するとしています。

政府はM&Aも支援

事業承継問題を解消する方法に、M&A(合併・買収)がありますが、政府はこのM&Aについても支援しています。

手数料が少なく、なかなか活発化しない売上高3億円以下の小規模な企業の事業承継を喚起するために、2019年度から仲介業者などが企業情報を共有・閲覧・検索できるデータベースの運用を開始するとしています。

政府は、中小企業のM&Aは生産性向上に寄与するものと位置づけ、マッチングのさらなる強化を課題としています。

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