事業承継で最も大切なことは、後継者に会社経営を承継し、会社をさらに発展させていくことです。
しかし、「いつか」「そのうち」と考えて後回しにする経営者は少なくありません。
財産も大事ですが、会社の幹となる経営を継ぐには相当な時間が必要です。
足腰が弱り始めたAさんは、相続のことが気になり、相続税試算を依頼しました。
財産評価が出来上がると子供たちを呼び、相続について「後継者である長男のB夫に会社の株や不動産など大部分を相続させたい」とAさんは意向を告げます。
しかし会社に長年にわたって尽くし、両親の面倒も見てきた長女C子さんは、納得がいきません。
関係が悪化しないように、専門家の証人を立てて公正証書遺言を作成し、遺言の内容を非公開にすることができます。
ただ良好な関係を保つためにも、生前の段階で相続人たちに安易に財産評価を見せたり、相続の相談はしない方が良いです。
裸一貫で会社を立ち上げ何十年も業歴を重ねた夫が突然亡くなり、相続が始まった妻・D子さん。
もめた遺産分割では、中継ぎという意味合いでD子さんが2代目社長に就任。
娘の夫で養子縁組のE雄さんが、後に承継することから会社の株60%と本社の底地(そこち)※を相続する。
その代償として残りの財産のほとんどをD子さんが相続する。
はたしてD子さんはこの遺産分割協議書にサインをしても問題ないでしょうか?
結論は、サインはするべきではありません。
D子さんが自社株と会社の底地を相続を選択した方が、権限を持って経営の安定化が図れるため、良い結果になるでしょう。
事業承継を伴う遺産分割は、金額だけではなく内容が大切となります。
※底地とは、借地権付の土地(宅地)の所有権のこと
事業承継を実施した後の企業経営が円滑に進むように最善の対策をご提案します。
自社株式の評価額が上がると、相続税の負担が増大してしまいます。
株価を引き下げるための自社株対策をご提案いたします。
「まずは何から始めればいいかわからない…」
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