大幅に相続税を安くできる “小規模宅地等の特例”適用条件とは?

賃貸併用住宅を自宅として建てようと思いますが、相続がスタートした場合、相続税を大幅に安くできる“小規模宅地等の特例”制度を適用できますか?
一定のケースで適用ができます。

小規模宅地等の特例は、相続税の計算上、自宅などの敷地の評価について、一定の要件を満たした場合にその敷地の大幅な評価額の減額が認められるというものです。

居住用は330㎡まで80%の評価減、貸家用は200㎡まで50%の評価減、特定事業用は400㎡まで80%の評価減、そして特定事業用と居住用はそれぞれの限度面積まで完全併用が能となっています(2018年1月現在)。

賃貸 併用住宅の場合、建物の利用割合で区分した自宅部分の敷地と賃貸部分の敷地について、それぞれ評価減の特例の適用を検討することになります。自宅と賃貸の敷地の利用区分は、一般的に建物の利用割合に応じて計算します。

例えば、建物全体の床面積の75%が賃貸部分の場合、敷地も75%が賃貸部分として区分され、貸家建付地評価額となります。上記利用割合で按分した結果、居住用で330㎡まで80%減、貸家用で200㎡まで50%評価減の恩恵が受けられることになります。(居住用と貸家用はそれぞれの限度面積までの併用はできませんので按分計算により有利選択が必要です。)

注意点として、空き家になっている場合には特例を適用できないため、軽減措置も適用されません。ただし賃貸部分において、入居者がいれば特例を適用することができます。

また特例の適用を受けるためには、相続税の申告書に、特例を受けようとする旨を記載するとともに、小規模宅地等に係る計算の明細書や遺産分割協議書の写し、住民票など一定の書類を添付する必要があります。

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