8.相続税の申告をする - 相続が発生してから相続税を申告するために行う8つのこと

相続が発生してから相続税を申告するために行う8つのこと~8.相続税の申告をする

遺産分割の協議が終われば、相続税の申告期限に遅れないように申告をします。
ちなみに、遺言書があれば、相続財産の計算、相続人の選定、遺産分割協議など一連の手続きの手間を省くことができます。
相続を争続にしないためにも、生前にきちんとした遺言書を残しておくことが重要です。
相続税の申告のなかで必要なものは、次の5つです。

相続申告に必要な5つの書類

1.相続税の申告書

遺産総額や控除などの記入欄がある相続税の申告書です。
申告書は機械で読み取るので申告書と添付書類はホチキスなどで綴じてはいけません。

2.戸籍謄本

被相続人の相続人をすべて明らかにするための戸籍謄本です。
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を取り寄せます。
相続開始後から10日以降のものを揃えます。

3.遺言書の写し、または遺産分割協議書の写し

遺産の分割方法が書かれた遺言書、遺言書がない場合は、遺産分割協議書の写しを添付します。

4.相続人全員の印鑑証明書

遺産分割協議書に押印した印鑑の証明を添付します。

5.被相続人及び相続時精算課税適用者の戸籍の附票の写し(相続時精算課税適用者)

相続時精算課税適用者が相続人にいる場合には、その戸籍の附表の写しを添付します。
なお、相続時精算課税制度とは、生前贈与のひとつで相続税の先送り制度のこと。
相続が発生した時点で残りの相続財産と合計して相続税を課税する制度になります。

まず相続税の申告書への記入ですが、一般的に相続税の申告書は申告期限の1カ月前ぐらいに税務署から郵送されてきます。
税務署では管轄内で相続税がかかりそうな人を予め目をつけており、相続がスタートしたと同時に郵送するようになっているのです。
もちろん、申告書が郵送されてこないからといって、申告しなくてもよい、という意味ではありません。
申告書が送付されなくても相続税がかかる場合があります。
その場合は税務署で相続税の申告書を取り寄せる必要があります。
国税庁のホームページ(www.nta.go.jp)から申告書の様式をダウンロードすることもできます。

相続税申告書の書き方の順序

相続税の申告書は全部で第1表から第15表まであります。
相続税がかかる課税財産、被相続人の債務、相続税の控除額の3つに分けて記載をしていきます。
最初に、相続税のかかる財産(課税財産)と被相続人の債務についての申告書を作成します。
最初に作成する表は次の通りです。

第9表(みなし相続財産である生命保険金などの金額を記載します)
第10表(退職手当金などの金額を記載します)
第11、第11の2表の付表1~4(相続財産が自宅の場合、小規模宅地等の特例などを活用して減税する場合に記載します)
第11表(不動産や預貯金などの課税財産の金額を記載します)、
第13表(葬式費用などの債務、借金、未納の税金などがあれば記載します)
第14表(相続開始前3年以内の贈与財産などを記載します)
第15表(相続財産の種類別価額を記載します)

次に作成する表は、第1表(課税価額、相続税額を記載)、第2表(相続税の総額を記載)です。
これらは、課税価額の合計額と相続税の総額を計算するために行います。
第11表、第12表、第14表で計算した数値を、第1表と第2表でまとめて記載します。
最後に、相続税の税額控除の計算をします。
税額控除の計算をするために作成する表は次の通りです。

第4表(相続税額の加算金額計算書、暦年課税分の贈与税控除額の計算書です。
相続時精算課税制度を利用した人や暦年贈与を利用した人は控除額の計算をこちらに記載します)。
第5表(配偶者の税額軽減額の計算書になります。控除された金額を記載します)。
第6表(未成年者と障害者が相続する場合の控除額を記載します)。
第7表(相次相続控除の金額を記載します。相次相続控除とは、相次いで相続が発生した場合、その負担を軽減する控除のことです。
被相続人が今回の相続開始前10年以内に開始した前の相続について、相続税を課税されている場合に記載します)
第8表(外国税額控除の金額を記載します。外国税額控除とは、外国にある相続財産にかかる税金を外国で納税した場合、二重課税を防ぐために一定の範囲で税額から控除する仕組みです。
外国で納税した金額を記入します)。

これらの控除額をすべて計算して、第1表に税額控除額を転記します。
それから各相続人が納付すべき相続税額を計算します。

なお、相続財産に対して相続税がかからなくても、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を利用するためには、申告が必要になるので注意が必要です。
申告書類の記載は煩雑で、計算間違いをする可能性もあります。
税務調査が入り、間違いを指摘された場合、ケースによっては追徴税や延滞税などを加算されることもあります。
相続税の申告は相続の専門の税理士に依頼するのが安心です。