遺言とは、どんな場合に必要なのでしょう?
以下の6つの場合が考えられます。
後継者に遺言で財産を残さないと、会社や事業の資産が相続により分割されてしまい、会社や事業の存続そのものが不可能になってしまいます。
特に農家の場合は、農業後継者に遺言で相続させることが不可欠です。
例えば、長男は一生懸命両親の面倒をみているが、二男は浪費癖があり、散々親不孝を重ねているとします。
その場合に、長男に遺産を全部相続させようと思っていても、遺言がなければ二男も相続することになります。
(ただし、長男に遺産を全部相続させても、二男には遺留分があります)
例えば、既に死亡した長男に嫁がいて、これまで家のために献身的に尽くしてくれるので、そのお礼を遺産で示したいといっても、嫁には相続権がありません。
遺言で遺産をあげることを明確に記す必要があるのです。
また、相続人が誰もいない場合、遺産は国のものになってしまいます。
親しい人やお世話になった人にあげたい場合も、遺言が必要になってきます。
社会福祉法人や学校法人、日本赤十字社、ユニセフ等に財産を寄付したい場合や、お寺や神社等で遺産を有効に利用してほしいと望んでいる場合も、遺言で明確にしておく必要があります。
相続人同士(親子、兄弟姉妹等)の間で不和がある場合、遺言できちんと相続の仕方を示しておかないと、死後大変な争いとなってしまいます。
「骨肉相食む」争いをさせないために、遺言が欠かせません。
例えば、老妻や心身にハンディを抱えた子供がいる場合など、1人で生活を維持するのが困難な人が相続人にいる場合、その人の生活を支える必要があります。
その人にできるだけ遺産がいくように、遺言で記しておく必要が